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一枚絵1.png

​デンファーレ王(7才)と
スターチス王家の王子(6才)

​イラスト by 替え針の羊様 

​イラストの無断転載・無断複製を禁じます。

デンファーレ王バーション
スターチス王家の王子バーション

 デンファーレ王は従者とチェスの勝負をしていた。デンファーレ王は子どもながら負けることがなく、いい試合相手がいなかった。そこへ同じ年頃の子どもが一人でデンファーレ王と従者のチェスを眺めに来た。髪は金髪で、育ちの良さそうなお坊ちゃんという感じだった。デンファーレ王はその者の名前を知っていた。一つ年下でスターチス王家の王子だった。隣国で同じ年頃だったので、よく人々から比べられる人だった。それゆえ顔は知っていた。デンファーレ王が退屈そうにしていると、スターチス王家の王子はにこやかに言った。

「私と一戦願えませんか、デンファーレ?」

 デンファーレ王は眼を細めた。王を付けずに呼ばれ、その態度に関心を持った。

「立場は気にしないのだな?」
「そうですね。でも一つしか年が違いませんよ」

 スターチス王家の王子は丁寧に、しかし引けを取らずに言った。

「そうだな」

 デンファーレ王はそれ以上気にせず、チェスの相手をしていた従者を下がらせ、その席をスターチス王家の王子に譲った。
 デンファーレ王は両手に紅白のキングを一つづつ手で握って隠し、王子にどちらかを選ばせた。王子は白を選び取った。チェスが始まった。

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​​【全体図】

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